このタイトルを見て“電車で花火が上がる”?
そんなことあるはずないと思った方もいらっしゃると思います。
それが上がったのです。
ぜひ、聞いてください。
入社して半年が経ちました。
そんなある日、寮の掲示板に新人歓迎会の日時が書かれていました。
“えっ?”と思って、先輩に「新人研修の前日にやりましたよね?」
と聞きましたところ、あれは自己紹介で”本当の歓迎会”は、新人が慣れてきた半年後にやることになっていると教えてもらいました。
そしてこれは公式行事として認められて、当日は残業や出張などがないように各課長にお願いの連絡をしており、寮生全員集合でやることもわかりました。
場所は香里園駅から京都方面に向かって3つ目の「枚方市(ひらかたし)駅」。
時間は19時スタート。
場所は名前を忘れてしまいましたが、大きな料亭でした。
枚方市駅はこのあたりでは比較的大きな駅で、百貨店などもあった記憶があります。繁華街もあり、清風寮の歓迎会は毎年そこでやるそうです。
実は僕たちは寮費の8,000円に加えて、自治会費を3,000円徴収されていました。何の為に徴収されているのか?と思っていました。
毎月3,000円で、それが50人なので月に15万円貯まる計算になります。
そしてこれが1年間となると、180万円とけっこうな金額になります。
どうやらこれを使って新人歓迎会をやるようなのです。
そして、この宴だけで100万以上は使うことを聞きました。
そして歓迎会当日がやってきました。
もう先輩たちとも仲良くなっていましたので、あの初日のような飲み会ではないだろうと思っていたらまた、
あの宴会でした・・・

また一気に何度も飲まされました。
ただ今度はウィスキーのストレートではなくビールでしたので、まだマシでした。
しかしあまり酒を飲めない奴もいました。
そいつは早々と酔って横になっていましたが、無理矢理飲ませていました。
今ならば大大問題ですよ!!!
そして宴会が終盤になってきた頃、寮歌があるのでそれを覚えろと言う指令が出ました。
寮歌は「花火」という童謡でした。
花火(清風寮寮歌)
作詞:井上 赳 作曲:下総 皖一 昭和16年(1941年)
どんとなった
花火だ
きれいだな
空いっぱいに
ひろがった
しだれやなぎが
ひろがった
※この歌は2番もありますが、清風寮歌では1番だけです。
僕はこれは清風寮のオリジナルの寮歌と思っていました、このブログを書くにあたって調べてみたら童謡だと言うことを知りました。
歌詞だけ読むととても可愛い歌ですが、これに踊りがつきます。
最初の”どんとなった花火だ”のところで、思い切りジャンプします。
適当に飛ぶと、すぐに先輩から「もっと高く飛べ!」とダメ出しが飛んできます。
「空いっぱいにひろがった」で一回転。
最後の「しだれやながひろがった」で、両腕を前に出して、しだれやなぎを作ります。
たったこれだけの踊りなのですが、これを延々と繰り返すのです。
最初に先輩がまたお手本を見せてくれましたが、酒をたくさん飲んだ後なので1分間やっただけでも、息苦しそうでした。
そしていよいよ、僕たちの番になりました。
これをどのくらい時間をやったか?酔っていたので正式には覚えていませんが、3分間くらい続いた気がします。
そして宴会が無事?にお開きとなりました。
たくさん飲まされた挙句、踊り続けてもうフラフラです。

これでやっと帰れると、枚方市駅で上り電車を待っていました。
香里園駅までたった三駅です。時間にして10分かからなかったと思います。
するとするとですよ!!!
寮長が一番先に車両に乗りました。
その後を、新人全員が続きます。
すると寮長が、車内のお客さんに向かって挨拶をしました。
「これからRENOWNの新人が、清風寮歌を披露します」
えっ!?
僕たちは、まだ何も聞いていません。
そして――
京阪電車の車内で、僕たちは”花火”を大きな声で歌いながら踊りました。

その車両が終わると次の車両に移って、これを香里園駅に着くまでの間ずっとやり続けました。
もう22時近くで大阪方面の上りでしたので乗客は少なかったですが、それでも数人は乗っていました。
僕の記憶では、乗客の人たちは、そんなに迷惑そうではありませんでした。
むしろ、楽しそうに見ている人もいたのです。
「大阪って、すごい……」
その時、そんなことを思ったのを覚えています。
そしてやっといつもの香里園駅に到着しました。
とても長く感じました。
先輩たちは二次会に行きましたが、僕たちは寮に戻りました。
もうヘロヘロでした。
京阪電車で大きな花火が鳴って、僕たちはこの日、正式に清風寮の一員になれたのでした。


コメント